今日は炊飯器の話です。
10年使った炊飯器を買い換える時期がやってきました。
炊飯器は家電の中で特に進んでる分野で、お米を美味しく炊くという情熱にこんなにも真摯に向き合った国はありません。ウォシュレットと同様に世界に発信する文化の一つが炊飯器です。
10年前と比べると、昨今の炊飯器市場は開発者たちが熱くなりすぎてるんじゃないか?
と思うほど活気に溢れています。10万円を超える商品もでてきたり、どのメーカーが一番おいしく炊けるのか?
まるでレースのようになっています。 今日はそんな炊飯器選び書いてみたいと思います。
昨今の炊飯器事情
なかなか壊れない炊飯器、毎日使うものです。子供も食べ盛りになってくる時期なので、買い直すなら良いものを買おうと思っていました。 なので各メーカーがしのぎを削るフラッグシップモデルの中から選ぼうと…
そんなレースの中頭一つ飛び出したメーカーがありました。
それが象印です。
価格com プロダクトアワード2018年でワンツーフィニッシュ。
高価格帯と低価格帯どちらも評価されています。
特にこの左の象印の炎舞炊きは 電熱線を3方向に配置して、かまどの熱の対流を再現するという画期的な技術を使っています。
メーカーHPより
このことによりかまどの炎のゆらぎまで再現してしまおうという恐ろしい発想です。
内釜もやばいです。
メーカーHPより
見たことありません。鉄をサンドイッチしてます。
フライパンのturkや 鉄フライパンで焼く目玉焼きの美味しさを知っている私は
鉄に弱い。 鉄が内釜にあるって、絶対美味しくなるしか無いやん….
と 象印の開発陣の執念を垣間見たのでした。
そんな中ちょっとまてと
その独占状態にブレーキを掛けるメーカーが出てきました。
そう 天下のpanasonicです。
我が家の炊飯器はナショナル ロゴなのですが、いつの間にか家電もpanasonicブランドに統一です。
象印の炎舞炊きに対抗しpanasonicはWおどり炊き
つまりどちらも舞う
そう….
お米はもう踊らせる時代に来ているんです。
Panasonicの取った手法はこんな感じ
メーカーHPより
象印と違い 側面にもコイルを設置してこちらも踊らせます。 底面のコイルと側面のコイルを0.04秒で切り替えて対流を起こします。 さらに1.2気圧の圧力を掛けてリリースするという、お米を踊らしながら厳しく躾る感じ。
ツンデレです。
この2方向からのおこめ接待が W踊り炊きたる所以です。
開発陣はお米にどうやって喜んでもらおうか? しか考えてないでしょう。夜も眠れないはずです。
この戦いの前線は想像を超えてます。
さらにpanasonic開発陣は恐ろしい機能をつけてきました。
お米をスキャンする…..
確かに入れているお米の水分量は個々に違うはずです。
精米直後だと14%ぐらいの水分量が乾燥すると12%ぐらいまで落ちます。 これを圧力センサーで計り、炊飯時の減圧スピードをコントロールして乾燥米でもぱさぱさにならないように炊き上げるという技術です。
さらに…
旨み成熟浸水
旨味を成熟させるために45度から55度に前炊温度を保つことにより 旨味と甘味がUPする仕掛けをプラス
まだまだ行きます。
バルミューダーのトースターのように220度のスチームを上から吹き付けます。
この高温スチームのおかげで薄い膜ができ 中の水分が逃げにくくなります。
これは炊きたてより、冷めてからのほうが効果発揮する機能です。
もうお腹いっぱい….
もうpanasonicの人たち壊れているんじゃないかと….
うまみ循環タンク
なにこれ?
炊飯時に発生するねばりなどの旨味をタンクに貯めて、蒸らす時にお米に戻す…..
……………….
まいりました….
10年前の炊飯器を使っていた私は、進歩の凄さに拍手してしまう勢いでした。様々な家電商品の機能が煮詰り、代わり映えしない中、技術者がいろんなアイディアを持ちより、こんな熱い戦いを繰り広げている….
ロボコン状態です。青春です。
そんな熾烈な戦いのなか飛び出したのが
象印とPanasonicなのです。
購入への道のり
家電量販店に行ってみると、この2つが場所を取り合っていました。
左がPanasonic SR-VSX8 右が象印 NW-KA10
どちらもフラッグシップ機です。
渋谷HMVのオザケンと小山田圭吾のようです。(40代以上の方限定)
迷う….
一体どっちを買ったらいいんだ…..
散財している私なので奥さんが使う家電をけちるなんて男を下げます。
この2社の戦いに敬意を評して、どちらかのフラッグシップを買うだけなのであります。
だが決められない…….
なんで決められないんだと考えてた所
根本的なことを分かってませんでした。
味がわからないから……..
奥さんに相談するも この内容を熱く説明した所
「どっちでもいいと……..」
熱いのか寒いのかわからなくなってきました。
カタログを見ているだけでは机上の空論です。
もんもんとしたまま、1週間が過ぎました…..
ふと立ち寄ったヤマダ電気….
思考は現実化しました
(↑ 読んだことないです。)
「人気炊飯器食べ比べ対決!」
なんだ…..
この私のための企画は…..
炊きあがって冷めたご飯を、
各社食べ比べが出来きるという神イベントです。
食べさせていただきました。
圧倒的に左のPanasonic W踊り炊きが旨い。 圧倒的です。 冷めても甘みがたっぷりあります。
何だこの旨さは….
店員さんの名札をみるとPanasonic推しなイベントなので、
Panasonicよりの企画なのはなんとなくわかったのですが、
象印は? あれ? 店員さん?
象印との炊き比べの対決避けてない?
象印とどっちが旨いかということが知りたいのに….
あれ なんで象印はないの?
また迷宮入りです。
販売員さんは象印の比較は、際立たなくなるから避けたのか? わかりませんが…
そうすると象印…..
Panasonicが戦いを避けるほどの強敵ということになります。
そこからもんもんとまた1週間が過ぎました……
この戦いに終止符を打ったのは
店員さんの言葉 「冷めたご飯のほうならPanasonicのほうが良いかも」
結局我が家が選んだのは
Panasonic SR-VSX8
にしました。
決めては
● あまり保温をしない
● 冷めたご飯が美味しいほうが魅力的
● 内釜が軽い
● デザインが好き
象印の方は40時間まで美味しく保温する機能があり、保温が必要な方は確実に象印 NW-KA10 に軍配が上がります。
味はもしかしたら象印のほうが美味しいいかもしれませんが、
Panasonicとにかく冷えたご飯の甘味にびっくりしました。これだけ美味しくなるならPanasonicについていくと…
デザインも良いのも決め手の一つとなりました。
あともう一つ 内釜が軽い
これだけ高機能なのに、内釜が820gしかありません。
他の商品にくらべてかなり軽い部類なんです。
これは毎日お米研ぐのに楽そうだなーと思いました。 使い勝手が良い。
買っては見たもののまだ象印のポテンシャルが気になって仕方がないです。
もし象印に傾いている方は、
Panasonicを買った私はもう怖くて行けないですが、全国で期間限定で象印食堂なるイベントが開催され、炎舞炊きのご飯を試食出来ます。
大阪の方はなんばスカイオに常設の象印食堂があるみたいです。
是非出店状況確認してみてください。
日本の食卓を美味しくするために奮闘されている各メーカー様に感謝。
久しぶりに商品選び楽しみました。 こんなにもクリエイティブな開発合戦が繰り広げられる炊飯器は、ほんとに日本が誇れる技術だと思います。 エンターテイメントでした。
我が家はPanasonicを選びましたが、象印、それ以外の各メーカー様もほんとに面白いことになってます。
是非商品選びのご参考にしてください。
2020年の今買うなら….追記
この109のほうがpanasonic特有の柔らかさが取れてすごくいいそうです。なので値段のこなれてきた旧機種を購入されるなら108より109を狙ってください。
最新VSX100はまだまだ高いので参考に
panasonicのデザインが素晴らしいのですが、象印もあれから素敵なモデルを出してきてます。 今価格comで一番売れているのがこれ。デザインもいいし価格もかなりリーズナブル。
panasonicと象印ばかりに目を向けていましたが、東芝が2020年8月に素晴らしいモデルを出していま絶賛されています。価格comでも2位で、ちょうどよい価格帯なのでこれもいいと思います。
是非ご参考ください。