無印良品コーヒーメーカーとの出会い
無印から今話題のコーヒーメーカーが届きました。その名も「プロのハンドドリップを再現したコーヒーメーカー」です。
なんて魅力的なネーミングなんでしょうか?うっすらと気にはなっていたのですが、テレビ欄にガイアの夜明け「無印良品の新しいコーヒーメーカー」の文字を見た瞬間条件反射的にmuji.netで買ってました。 放送前の話です。
動物的感といいましょうか….
放送前に買っとかないと…買えなくなる….
40歳になっても物に対するこの瞬発力は、一見内面が育ってない人物にも思われてしまいますが…(実際そうかもしれませんが)
「これは波が来る…..」
なんかそんな気がしました。 案の定放送後はmuji.netで完売状態。まだ波が続いています。
商品が到着し、この新しいコーヒーメーカーを眺めながらせっかくなので使ってみた感想をブログに書こうと….
思いましたが……
一つ問題が…..
「そもそもコーヒーにそんなに詳しくない!」
司馬遼太郎が空海の事を書こうと執筆に取り組んだ際、調べれば調べるほど、あまりの空海のでかさゆえに彼の時代のまつわる風景を想像し、像をあぶり出すためタイトルを「空海」ではなく「空海の風景」とした逸話があります。
毎日ゴールドブレンド(インスタント)を飲んでる私にとって豆から淹れるコーヒーはあまりに大きく、壮大で、触れてはいけない領域のような気がしてならないです。
ただそうは言っても、買ってしまったんですから、毎日インスタントコーヒーを飲んでるおっさんが、この機会にコーヒーと向き合う様を読んで、感じ取っていただければ嬉しいです。
無印コーヒーメーカーは何が違うのか…
このコーヒーメーカーの素晴らしいところをHPから参照して見ると、
● フラットカッターミルで豆をすりつぶす際の熱を抑えるため豆の香りをキープできます。
● 香りのために最適な温度、87度のお湯で抽出します。
● プロのハンドドリップでよくみられる蒸らし作業。
たっぷり注いだ後に時間を待つ工程を再現してます。
● シャワードリップという仕組みで6つの穴から内側にお湯をシャワーします。
これらの機能により、蒸らしで膨らんだコーヒードームの壁を崩さずにおいしいコーヒーを抽出できるそうです。
コーヒーメーカー開封してみました
こんな感じのダンボールでやってきます。
おしゃれなタグがついています。
この時点でなんだか只者ではない雰囲気です。
裏にはこのマシンの一番の注目どころ、
フラットカッターについて書かれています。
真ん中のダイヤルで豆の潰し方をコントロールするのですが、
すでに5種類あります。
これを見るだけで、コーヒーという大きな海を目の前にし、ちっぽけな小舟に乗ってる気分です。
裏面に電池を入れていきます
筐体はツインバード工業が作っています。
ツインバードのイメージが変わるぐらいしっかりできています。
トヨタのレクサスのようにツインバードも別名で業務用的な美しさを兼ね備えた家電を出せば売れそうな気がします。
電池を入れると時計合わせ。 このコーヒーメーカーはタイマーがついてるので
時計を合わせる必要があります。
右のボタンは上から
● 豆からコーヒー
● コナからコーヒー
● ミルのみ
● 電源
と続きます。
つまり豆を潰すミルマシンとしてのみの利用も可能ということです。
汎用性素晴らしいです。
電源を入れるとほんのり光ります。
次に、コーヒーフィルターをセットしていきます。
そもそも折り方もしらなかった。圧着部分は折ってずらす。
なるほど。
こんな感じでぱかっと開きます。
ここにフィルターをセットします。
水は横から
ぱかっと開けると中にメモリが刻まれています。
必要カップ数まで水を入れます。
多めに水を入れるとそのまま多めに出ます。
ここは注意です。
muji netで注文した時にこれ専用のコーヒー豆(mujiオリジナルブレンド)を注文しなかったの後悔しました。
このカップみてください。 mildとrichメモリが違います。
mujiブレンドだとRICHを推奨
ネットで注文もすでに時は遅し。 コーヒー豆が完売状態です。
やっぱり波が来てます。
無印オリジナルブレンドは有楽町無印に行かないと手に入らないので、ひとまず近所のカルディに走りました。
お店一押しのスペシャルブレンドです。
この機械のおかげで近所のカルディのコーヒー豆売り場が夢の国になりそうです。
味のグラフがあるのが嬉しい。
コーヒ豆の選び方、まめの挽き方
すでに不確定要素が満載です。
豆を計量カップに入れ
上から投入します。
一般的なコーヒー豆の挽き方モードの下から2番目を選択
液晶内のカップアイコンの個数も1杯 にして右上の 豆からコーヒーボタンを押します。
ゴリゴリゴリーという音がし、部屋中にコーヒーの匂いが広がります。豆を挽くということは完全にアロマです。
これだけで気分が上がります。ここからが結構時間がかかる。
5分ぐらいするとコーヒーが出来上がります。ハンドドリップの蒸らし作業を取り入れているみたいなので
この時間は必要なんだと思います。
後で分かるのですがお湯の温度87度で抽出します。
多分自分でドリップしていたときはそのまま沸騰したお湯を入れていました。これが味に大きく関わる要因です。
すぐにサーモスに入れてみました。
確かに美味しいです。
ただ、豆から挽いたコーヒーの味に乏しいため
正確なレビューが全くできません。
「カルディの豆でネスカフェバリスタよりは美味しい」
これだけは事実です。
フラットカッターで挽かれたミルを見てみましょう。
昔スタバで豆のグラインダーを買ったのですが、全く違う感じの粒です。 荒いつぶ小さな粒が混ざっています。
これを生み出したのがグラインダー部分。見てみましょう。このデザインも秀逸でダイヤルごと外れます。
上に抜くだけ。
簡単に分解できます。
これがガイアの夜明けで特集されたフラットカッターです。
今までの一般家庭用のコーヒーメーカーはこのような本格的な機構を取り入れていなかったみたいで、それを家庭用に取り入れたということが画期的なマシンだそうです。
無印良品にコーヒー豆を買いに行く
次の日
丸の内で打ち合わせがあり、 コーヒーで頭がいっぱいの私は
早速有楽町無印へダッシュをかましました。もちろん例の物を手に入れるためです。
40年間生きてきてコーヒー豆を買うことにこんなにもウキウキする時が来るなんて誰が想像したでしょうか。
無印ブレンドは計量カップのメモリも違います。richです。 きっとリッチな味が出て来るはず。
さらに挽き方も違います。 さっきよりは荒くです。豆のお値段もカルディスペシャルブレンドの倍。
有楽町のmujiでたまにご飯を食べるのでここのmujiブレンドのコーヒーは好きです。
あんな味が家でも再現できるのか…ワクワクドキドキの瞬間です。
muji netで買い忘れた私には、有楽町店に陳列されたこのパッケージ
なんというか神々しく思えました。
こんなにコーヒー豆に思いを馳せれるなんて病気の始まりです。
まさしく この機械のためにブレンドされたコーヒー。これを挽かなければ、スタートしていないのも同然です。
開けだだけでものすごくいい匂いが….コーヒーの大航海に漕ぎだす際の海図も必要なのでこれも買いました。名著です。
早速飲んでみました。
さてどんな味がするんでしょうか?
………………………………………………
爆裂にうまいです!
なんじゃこれは…..
カルディの豆も美味しかったんですが、やっぱり倍の値段の豆。感動するぐらいに美味しい。
私にも圧倒的に違いがわかります。
昔うちのばあちゃんが近所のラーメン屋に鍋を持って行ってラーメンを入れてもらい
それを私に食べさせて
「ばーちゃんのラーメンいつからこんなにうまくなったんじゃー!」と感動させた事があるのですがそれに近い感動です。
家でこんなレベルのコーヒーが飲めるなんて…..ただ200g 990円の豆はうまくて当たり前。
カルディーのスペシャルブレンド豆よりより濃く抽出されている感じがしました。
少なくともこの感動は
清澄白河でどでかい機械から抽出されたロースターコーヒーを飲んだ時よりも大きかったです。
家でこんなコーヒーが飲める キャンプでカレーが美味しく感じる感動でしょうか….
家コーヒーの味ではないです。
実は、
8年前に一度コーヒー豆でコーヒーをとチャレンジした時期があるんですが、そこまでコーヒーの美味しさが感じられず挫折した経験があります。
その名残がWMFのコーヒー豆入れ。 出してみると 子供のカルパス入ってました。
今後これも活躍できそうです。
別のコーヒー豆を探す旅
次の日
高い豆でうまいのは当たりまえ。 安くていい豆を探してみようと
近所のOKスーパーに行きました。OKスーパーは知らない人もいらっしゃると思うので説明させていただくとディスカウントスーパーです。
ここで買い物をすると、ヨーカドー、SEIYUが高く感じてしまう、恐ろしいスーパーです。
そんなOKスーパーの安い豆で美味しいコーヒーが飲めるとより楽しくなるんじゃないかと思いました。
思い立ったら平日の午前中からOKスーパーにコーヒー豆を買いに行けるなんて自営業をやっていて良かったと思う瞬間です。
買ってきました。400g 422円 mujiブレンドの倍の容量でさらに半分の価格。
同じシルバーのパッケージですが、すでに価格破壊です。
豆の色も若干薄いように感じます。 あと袋を開けた時の匂いも少ない感じがします。
同じように飲んで見ました。
…..
これは……
コンビニコーヒーだ。
まさにセブンやローソンで飲んでる100円ドリップコーヒーの味です。
mujiブレンドと比べるとやはり味が薄いです。
ただお値段がお値段だけにですが、十分ドリップコーヒーの味は楽しめました。
結論 この機械で淹れる 高い豆(mujiオリジナルブレンド)は圧倒的に美味しい。
みなさんお気付きかと思うのですが、
このコーヒーマシンが他のコーヒーマシンと比べてどうかという肝心のレビューは全くもってないです。ごめんなさい。
同じ豆で比較しようにも ハンドドリップ、メリタ式、カリタ式、ネル、コーヒープレス、サイフォン、マキネッタ お湯の温度…..蒸らし時間などなど
全て味が違います。
再現できない…
普通のミル+ハンドドリップと比べる方法もあったのですが、スタバで買ったコーヒーミル行方不明になってました。
ただ言えることは、
8年前はマキネッタ(水を入れて下から沸かす方式)で挫折したのですが、このマシンは気軽なので続けれそうです。
バリスタ(インスタントコーヒーマシン)より美味しいコーヒーが挫折しない程度の手間(工程)で毎日飲める。
美味しいコーヒーを飲む方法はいくらでもあります。ただ毎回そんな時間を使えないという現実もあります。
この機械はそのちょうど良い落とし所にすっぽりはまるような気がします。
この機械についての基本性能は多分コーヒーに詳しい方のブログでもうすぐ書かれることでしょう。
インスタントコーヒーと比べるのはナンセンスかと思いますが、ネスカフェバリスタとの違いは冷めてもコーヒーが美味しいです。
水っぽくならないというか….
バリスタは何度もコーヒーを入れて飲んでましたが、これで淹れるコーヒーはパンチがあるため、一杯で満足する感じになります。
あーコーヒー飲んだー!!!
という満足感が得られます。もし買われた方、これから購入される方にアドバイスするなら、
一度mujiオリジナルブレンドで作ってみてから他の豆に走れということでしょうか?
いろんな豆を試すとカオスすぎて、無印良品がこの機械で目指したものがわからなくなります。
オリジナルの豆は多少高いですが、まず最初に
なるほどこの味を家庭で得られるように目指したんだという企業姿勢、開発した方々の努力を噛み締めたあと、
安くて良い豆を探す旅に出かけましょう。
この機械の欠点を挙げるなら…
3人前までしか淹れれないこと。
マンションのお友達が遊びに来ていた時に4人分必要になったのですが、
自分の分は3人分抽出した コーヒーから ハンドドリップでもう一杯抽出して見ました。muji オリジナルブレンドの場合 十分4杯目が取れます。
不思議な現象が、一人前で淹れるより三人前で入れた方が美味しかったです。
あともう一つあげるなら苦味と酸味のバランスがちょうどよくなる水温、87度で抽出するため、ビーカーに一度入って 冷たいコップに入れるとなるとどんどん冷めていきます。ビーカーは保温機能で熱せられているため、
十分熱いコーヒーが飲めるのですが、下のガラス瓶がサーモスなら最高かと思いました。
砂糖+ミルク派の人は
カルディの店員さんに教わった+砂糖+ミルクパウダーが混ざったオリジナル商品。
カルディに行かれて試飲したコーヒー、うまい!と思った方 実はこれが入ってます。
禁断の白い粉です。
これとmuji オリジナルブレンドの相性も良く。小さいスプーン3杯ぐらい入れて見ましょう。
おすすめです。
1週間使った感想
さて……
使って1週間なのですが、バリスタではなくこっちのマシンからのコーヒーを飲むようになってます。
飲めば飲むほどインスタントとの味の違いが分かって来ます。
インスタントコーヒーから手軽に本格的なコーヒーにグレードアップするには最適な機械なんじゃないでしょうか。
昔からの夢….
それは 美味しいいコーヒーに出会ったら「この豆なんですか?」って言ってみたい。
自信を持って好きな豆はゴールドブレンド(豆じゃない)です!と答えていたので心の中にあったインスタントコーヒーコンプレックスが少し解消しそうです。
先ほど紹介したこの本を読んでから機械を買ってもいいかもです。本当に良い本でした。豆の荒さからどのように味が変化するかなども含め
茶道のようにコーヒーに向き合った本です。
タイトルの「休みの日…」にあるように、美味しいコーヒーを入れるには手間がかかります。この機械を使えば平日にも美味しいコーヒーが飲めます。
ネットストアからも購入できるようになりました。
電気代について
このコーヒーメーカー 使ったあと保温機能が20分ついています。なのでそのままにしておくと、コーヒーを注いだ後 20分 からのビーカーをあっためていることになります。なのでコーヒーを淹れたら電源を消してください。
これが
1日4回 コーヒーを飲むとして
630w (保温なのでもう少し少ないと思いますが) × 4回 × 20分です。結構電気代使います。
2020年の今の使い方 / 追記
さてこの記事を書いてからもう3年が経ちました。このコーヒーメーカーをきっかけに各社豆から挽けるコーヒーメーカーのブームが起こったことはほんとに書いたとおりになりました。 我が家のコーヒーメーカーはガリガリ音を立てながら毎日4回 3年間ガリガリ行ってます。 その間に修理1回ありましたがまだ現役です。 そんな3年の中でもちろん無印良品の豆は美味しいのですが、最もコストパフォーマンスの高い豆を発見しましたのでご紹介させてください。
それはドン・キホーテで購入できるエスプレッソローストブレンドです。リーズナブルなのでが、ローストがかなりかけられており、濃い味が出ます。値段にあっていないほんとに美味しいコーヒーを淹れれるため、ドン・キホーテに行かれた際は是非買ってみてください。30種類ぐらいの豆は購入しましたが昨年これに出会ってからずっとこれです。
2020年今買うならおすすめの機種
かなり酷使して使っている無印のコーヒーメーカーですが、もし今壊れたら何を買うかと言われると、パナソニックのNC-A57になります。
無印のコーヒーメーカーから起こったブームで 各雑誌レビューで後発のこの機種に評価を持ってかれました。なのですごく悔しい機種ではあるのですが、お値段もすごく買いやすいためおすすめします。
是非ご参考ください。