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ラジコン界のグランツーリスモ(シミュレーター) VRC PRO

今日はマニアックな話でごめんなさい。

馴染みがない方には

全く馴染みがない話させて下さい。

ラジコンシミュレーターの話です。

バーチャルな世界が現実になる例として、ゲームの中の出来事のはずが、現実とリンクする事があります。

例えばグランツーリスモ(車のシミューレーター)。

ゲームの中で成績の良いドライバーが、実際のレースでもそこそこ走ったりしてます。

もうこうなるとシミュレーターといえどもバカにできません。

実際に軍や民間の飛行機会社ではパイロットの訓練など当たり前のようにシミュレーターは取り入れられていることはご存知かと思います。

NHKを見ていると、米軍の無人偵察機やドローン。

パイロットはモニターを見ながら操縦桿をにぎり、もう完全にラジコンの世界。

今までesportsに代表されるヴァーチャルの世界でのチャンピオンは、ヴァーチャルの中での出来事だったのに、

実際に通用してしまう時代がくる可能性だってあります。

遠隔操作の軍事格闘ロボットの大会が行われ、もしウメハラさん(格闘ゲームの世界チャンピオン)が訓練を受け操縦桿を握れば勝てそうにありません。

今の将棋の世界にあるような

A.I. vs チャンピオンという構図もあり得ます。

今日の内容はそこまで大袈裟ではないですが、

ラジコンのシュミレーターです。

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ウメハラさんに関しては、ちきりんさんとの対談でおなじみかもしれませんが

ご存知ない方は、いや…知ってるかたも、

今年の1月に慶應大学での公演されたこの動画。ぜひ見てください。

www.youtube.com

初心者のプレイヤーとかを見ていて あー今ゲームにハマってるなー楽しそうにやってるなーどんどん上達してるなー しばらくゲームセンターで見なくて どうしたの?と聞くと「飽きた。」っていうんですよ。何に飽きたんだろうな?って思うと

「ゲームに飽きた。」っていうんですけど これ違うんですよ。

ゲームに飽きたんじゃない。 成長しない事に飽きたんです。

このブログ(talblo)は読まなくてもいいので、この慶應大学での公演だけは聞いてほしいです。

自分の中ではスティーブジョブズのスタンフォード大でのスピーチ級に素晴らしかったです。

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少し話は脱線してしまいましたが、そんなシミュレーターがラジコン界にもやって来ててます。

それがVRC PRO

何年か前にproとしてリリースされたのですが、

月額制のサービスから、一定の部分で無料で遊べるように変更されていたので、是非紹介させて下さい。

 

実際サーキットでラジコンを走らせてるものからすると、

車の挙動が本物に近い。 完璧に整備された車でサーキットを走っている感覚になります。

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最初のスクリーンショットで走らせていたのはアソシエイテッドの1/8 エンジンバギーです。

残念ながら一番欲しい1/10 エレクトリックバギーのラインナップはないのですが、

ショートコーストラック、オンロードも エンジン エレクトリック 全て揃っています。

もちろんこの車も実際に販売されている車の物理シミュレーションモデルです。

実際に販売されてる車 (バージョンは少し違いますが..)

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実際に実在するメーカーのタイヤを履かせたり、

とにかく物理データを購入する感じ。

それをサーキットでテストします。

実際のサーキット自体も湿度や温度によってコンディションが変わって来ます。

例えば湿度が高いと地面の土に水分が含まれるため、トラクション(タイヤと路面間で生じる駆動力)が良くなったりします。

このVRCはその辺のコースの環境もシミュレートしてくれます。

コースを選びそれに入る前にこんな画面が

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ウェザーセッティングで温度、気圧、湿度を入力できます。

同じオンラインに入る人をどれぐらい参加させるのか、一人で練習するのかなども

選べます。

特に面白いのがオンラインでのレース。 レースに参加したり、気軽に練習からレースに切り替えたりできます。

右下のスタートレースを押すと 数十秒で強制的にスタートラインに並ばされます。

こんなに何度もスタートを練習できる機会はないです。

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車を変更して見ましょう。

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これだけ揃えたら一体いくらかかるんでしょうか?

ニトロがエンジンカーで エレクトリックが電動と考えてください。

本当に1/10 電動バギーがないのが残念ですが…

さてエンジンからアソシエイテッドの1/8電動バギーに変えて見ました。

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エンジンからバッテリー+モーターに変わっています。

アンプ、バッテリー、モーター みんな本物です。

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コースに出る前にピニオンギヤの枚数や、モーターの温度色々確認できます。

ブレーキのセッティングまで。

このような競技用ラジコンはバックがブレーキになります。なので

ジャンプの姿勢もバックを入れながらコントロールします。

ジャンプ中にバックを入れるとフロントが下がります。

当たり前ですがその部分も忠実にシミュレートしてくれています。

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キーボードの+キーで車を自由に拡大できます。

画面上で車が小さいと思った時は、

+ - キーを使用して、一番気持ちの良いサイズで車を走らせることができます。

日本車だとオンロードのタミヤのTRF417とかは選べます。

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MYLAPSというトランスポンダー

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 これをラジコンにつけることによってラップタイムや1日の走行距離などを出してくれます。 実際のラジコンもこのトランスポンダーをつけているため、

サーキットから帰ってからwebサイトにアクセスしクラウドにある走行データを見ることができます。 ゴーカートや自転車、様々な領域で使用されています。

シミュレーターでは当たり前ですがfreeでついてる機能です。そこまで再現されてます。

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コースを選んで見ましょう。

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オンロード、オフロード合わせて、これの何倍もコースがあります。

最初の無料プランでもたくさん遊べるのですが、遊びたいコースを課金して買うこともできます。

残念ながら谷田部アリーナはないのですが タミヤの掛川サーキットはありました。

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パソコンスペックについて

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こういう複雑なコースはうちのパソコン性能だと少し重たくなります。

VRC PROはwindwsしかなく、Mac派の私は少しイレギュラーな方法で遊んでます。

現在2010mid iMacの上にfusion(macの上でwindowsを走らせるソフト)を走らせて、それにwindows7をインストールし、VRC PROをmac上のwindows7でやってるんですが、このような複雑なコースだと少しカクつきます。

CPUは2010Mid iMacなので2.93GHz Core i7なのですが、メモリだけ24GBにしてます。

かなり複雑なコースでなければこれで十分遊べます。

またvrc pro側の設定で土のテクスチャー感を弱めたり、色々カクツキ対策は可能です。

オフロードの練習用でオススメはtop画像のMHS Indoorサーキットです。

Fusionに関してはこちらご覧ください。 

あらゆるニーズに対応する Mac での仮想化: VMware Fusion

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ここからが本当にすごいところ。

こんなに完璧なRCシュミレーターなのにパソコンのキーボードでやっていてはシュミレーターの意味がありません。

usbで自分のラジコンの受信機に接続可能です。

つまり画面の中のラジコンを自分のいつも使ってる送信機(プロポで操縦できます。)

これUSBアダプター

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購入はこちらで出来るんですが、

2-3週間で日本に送ってくれます。 今は月額の無制限パックとのセットみたいですね。 3ヶ月の無制限パックとセットで24ユーロ

無制限期間が過ぎても走りたいコースだけ買ったりして、十分遊べます。

これを自分のラジコンにつなげます。

レースやられている方から見れば2世代前の古いマシンですが、アソシエイテッドB4です。

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受信機につなげます。

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そうすることでMY送信機で操縦できます。

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それをパソコンへ….

仕事部屋ですが… この写真にタイトルつけるとしたら

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「仕事しろ….」

私に必要なのは

Google A.I. 上司 です。

この車についてるモーターはLRP Vector X12

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VRC PROの中にもちゃんとあります。

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こういうのが地味に嬉しい。 1/10 バギーはないですが、1/10ツーリング(オンロードに搭載可能です。)

なんでモーターから3本も線が出てるんだ?と思われる方もいらっしゃるかと思うのですが、サーキットなどで走らせるラジコンの世界はブラシレスモーターの世界です。

モーターのお尻から伸びてるのはセンサーコードで ローターの位置をスピードコントローラーに伝えて、適切に電力を流せるようにしてあるものです。

ブラシレスモーターとリチウムポリマーバッテリーの組み合わせはエンジンカーのスピードをしのいでしまいます。

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設定方法

最初につまづくところだけ解説しておきます。usbアダプターとのつなげ方。

例えばファミコンみたいなUSBコントローラーをつなげても設定さえできればそれで操縦できます。

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ダウンロードして立ち上がる画面の右下ここにあるoptionsから設定してください。

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optionsの中の左 control optionsを選択すると、入力機器を選べます。

select controllerからVirtual RC USBをセレクト。

購入してつなげればここに表示が出ます。

別のゲームコントローラーをつなげる場合はここでその機器をセレクトしてください。

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 calibrateというボタンで出力の100パーセントを調整します。

windowsのメニューが出てきますので

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調整をクリックして

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スロットル 左右 ステアリング前後 100パーセント回すと 勝手に合わせてくれます。

 z軸は設定しなくていいです。

これだけでOKです。

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 翻訳について

海外サイトなどで英語のハードルがあるんですがgoogle web 翻訳使いましょう。

googleのクロームを使うと自動でwebを翻訳してくれます。

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このモードがでない方はクロームの設定に問題があるので

こちらで設定してみてください。

この1年でgoogleの英語翻訳の精度格段に上がってます。

ディープラーニング技術の恩恵か〜ジョンアップしたら一晩で一気に進化するので、今後英語教育はそんなに重要じゃなくなるんではないでしょうか?

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マニアック過ぎてw

ごめんなさい。

こんな世界もあるもんだと….思っていただければ幸いです。

google map/earth上でドローンを飛ばせるシミュレーターを

DJIがリリースするかもしれないですし、

VR AR の世界がもうスタートしてるため、現実と非現実の境界が曖昧になってきてます。ラジコンの世界の拡張現実としては ゴーグルを通してラジコンに乗るという別の側面も見えてきます。(多分酔いますがw)

実際のサーキットで走らせると、オフロードの場合、最初フロントサスアームを何本も折るハメになるので、このシミュレーターでしっかり練習してから挑んでもいいと思います。

近くにサーキットがない方もこれで感じはつかめます。

今後シミュレーター分野はますます面白くなりそうですね。

全てがコンピューターの中に入り、手仕事が失われていく側面もありますが、

正直今は綺麗に工作できるよりも、パソコンの中のモデリングデータを自由自在に操り、3Dプリンターで様々なパターンを出力できる能力の方が重要です。

手仕事で一つのパーツを取り付けて「よくやったー。」終わっていたところが、

同じ時間で、10パターンのパーツを出力しその中から最適化したものを選ぶ。どちらがいいものができるか明確です。

今後さらに加速していくでしょう。

私たちの子供は完全に昔あったようなベーゴマを削って低重心にさせる技術ではなく、どのベーゴマが強いか形状をパソコン上で変えてシュミレーションさせた方が進歩的で面白い。

ベイブレードバーストなど組み合わせのベーゴマが流行っていますが、

エドテック(IT教育)の分野でタカラトミー、バンダイ、ベネッセが玩具と組み合わせた面白いシミュレーションアプリ作ってくれるとより物理に興味が湧く子供達が出てきそうです。

今の子供達は

「ゲームばかりやって!」 と怒られてますが、

職業につながるなら訓練になる。

10年後20年後の子供達は、もっとゲームやりなさいと怒られてるかもしれません。

未来は面白いですね。