今日は何年もかかってたどり着いたコーヒーセットについて紹介したいと思います。
コーヒーと向き合うきっかけ
さて。インスタントコーヒーしか知らなかった男がコーヒーに目覚めたのは3年前。
無印のコーヒーメーカーとの出会いでした。
このコーヒーメーカーはお湯の温度87度でコーヒーを淹れるため、味がマイルドで美味しく、今まで自分でドリップしても味わえないようなコーヒーが飲めました。 沸騰したお湯でドリップされた、珈琲の味しか知らない私にとっては衝撃的な出来事でした。
つまりこのコーヒーメーカーに出会ってなかったら、お湯の温度と味の関係が全くわからなかった。
自分で買って来た豆を、すりつぶして お湯を注いでも、そのお湯が沸騰していたら意味がありません。95度でも味が変わります。
そんな大好きなコーヒーメーカーだったのですが、ポンプが故障し、次の機械を買い換えることになりました。
方向性としては 2つ
● 前回同様 豆から挽ける
自動タイプのコーヒーメーカー
● コーヒーミル機
+ 温度コントロールできるポット
この2択になります。
最初の豆から挽ける自動タイプの候補はこれでした。
せっかく買い直すなら、もう少しコーヒー道を極めたいと言う気持ちもあります。
豆から挽ける自動タイプは 自動とは言うものの、この3工程は必ずしなければいけません。
●水を入れる
●豆を入れる
●コーヒーフィルターをセットする
自動なのはお湯を注ぐ部分だけ….
これなら次のステップアップには、自動ではなく、良いミルと温度コントロールできるポットで、新しい世界が広げられるのでは?と思いました。
色々リサーチした結果このシステムを選びました。
Kalita NEXT G (コーヒーミル)
山善 YKG-C800 (ポット)
我が家のコーヒーに対する向き合い方の変遷はこの何年間で左からこのように変わってきました。
ネスカフェバリスタ→無印良品→今回のセット
面白いもので、コーヒーの知識と道具はマッチングしないといけなく、いきなり一番右のコーヒーセットを購入しても、沸騰したお湯を入れ続けていては全くコーヒーの旨味がわからないままになっていたでしょう。そういう意味で、お湯の温度の大切さを教えてくれた無印良品のコーヒーメーカーは忘れられない商品となりました。 全自動といえどもコーヒー道へのステップアップには味の基準として必要なモデルです。
今から取り組むのは、水の温度、豆のグラム数、豆の挽き方、蒸らし方、お湯を入れるスピードによる味の違いなどです。
さてなぜこの機械を選んだのか書いてみたいと思います。
良い電動ミルを選ぶ Kalita NEXT G
購入意欲がpanasonicの自動のコーヒーメーカーから次の段階に来ているため、これからもずっと使える電動ミルを選ぶことになります。電動ミルとは、豆のコーヒーを均等に粒状にする道具です。粒状の品質が味にも影響します。もちろんポンプが壊れた無印良品のコーヒーメーカーのミル部分だけを使用していくのもいいのですが、少し気分を上げたい。
夫婦で楽天un-limitに入ったことや家の光回線も楽天にしたため、1年間の通信費がほぼかからなくなっているので、気分的に少し高いものでも買えます。大きく踏み出しました。
いろいろ調べた結果どうやらKalitaが良い製品を出しているらしいと、
それがこれ Kalita NEXT G
多分Gはgeneretionだと思うのですが、NEXT Gというぐらい製品性能が上がっていないとつけれないネーミングです。
色もかたちも可愛すぎるので 家に置いてあるでいい感じになるんですが、性能が半端ないです。
まず 音が静か。
思っていたより全く音がしなくびっくりしました。 無印良品のコーヒーメーカーのミルの半分ぐらいの音しか鳴りません。
この機械の最も画期的な部分は 粉が飛び散らない。
この写真の高圧注意というところ、
ここから静電除去をし、粉が機器に吸い付いたり、飛散するのを防ぎます。 この装置のおかげで静電気を除去された粉が、どこにもまとわりつかずまっすぐ下に落ちます。グラインドされた粉はこのカップにストンと落ちる
効率よく静電除去できるようにカップの蓋が斜めに切り取られています。
ミルしたあとでもこの粉の吹出口周りに全くコーヒーがついていません。
以前からコーヒーミルをご使用されている方にはかなり画期的な事件みたいです。 普通なら、ミルによって静電気を帯びたコーヒーの粉が吹出口付近にくっつきます。下敷きで髪をくっつけるような感じです。
このカップも使いやすく真ん中でパカッと割れます。
問えば、豆を計測するのにも便利
量った豆を上から投入です。
本体上部にあるこのカップも 簡単に掃除ができる構造です。
下のトレーも掃除がしやすいように分割できます。 トレー下にあるスイッチもこれしか在りません。単純な機構です。
隙間が大きいため、ロースト具合が大きい油っぽくて滑りにくい豆でも割とスムーズに中に入っていきます。
上から豆を入れてこの金属パーツを横にスライドするだけで豆が下に落ちます。 これはモーターの初期に負荷をかけない機構みたいです。
なのでモーターを回しだしてからこの金属パーツをスライドさせて、豆を下に落とす。
上から見るとこんな感じ
あの金属パーツがないと最初からこの送り機構に豆が投入され、モーターの最初の駆動時に負荷をかけてしまいます。
ちりつもですが、長期使用を考えるととてもありがたい設計です。
豆を入れると 挽き方の状態はこのダイヤルで調整します。
19段階で粒度をコントロールできます。 違いがわかるのだろうか?という不安はありますが、ないに越したことはありません。
参考に粒度を比較すると
左 ダイヤルをいっぱい左に 右 ダイヤルをいっぱい右に 回したときの状態です。
コーヒー豆の粒度は最小、最大で比較するとこんな感じ。 この間を19段階で微調整できます。
Kalitaのミルは初めてなのですが、このNEXT G。 モーターの回転数を50%落として、粒度を安定させる事に成功しているみたいです。 音が静かになったのもこの辺の要因が聞いているのかもしれません。
Kalita NEXT Gまとめ
● 音が静か
● 粉が飛び散らない
● 粒度が安定している
● デザインが可愛い
4拍子揃ったコーヒーミル
最初デザインでこれだ!と思ったのですが、知れば知るほどNEXT Gしか選ぶ余地がありません。
これならこれからもずっと使えそうです。
温度調整ができるドリップポット
山善 YKG-C800
さて、次は温度調整ができるポットを探さなければなりません。これは何度も書きますが、無印良品のコーヒーメーカーを通っていなければ普通の湯沸かしポットで沸騰したお湯で注いでいました。 もちろん沸騰させた後も温度計で温度を測れば全く問題ないのですが、やっぱりめんどくさいです。とにかく87-89度付近を狙いたい。 もちろん豆によって違いますが、今デイリーで使っている豆だとそのへんが美味しく飲めます。 無印良品のミル部分だけを使い 普通に沸騰したお湯でドリップしてみた事もあるんですが、全く味が違うんです。渋みが出るというか、温度が高くなるとトゲが出てくるというか…..
コーヒーメーカーのHARIOさんも温度調整機能付きケトルを出しているんですが、1万円オーバーです。 バルミューダのポットもデザインが素敵ですが、温度調整機能がないため、目的を達成できません。
そこで出てきたのがこれ
山善 YKG-C800
YAMAZEN YKG-C800(B)posted with カエレバ
山善 YKG-C800 白と黒があります。
温度調整ができるのにリーズナブル 形もお値段も性能もすべてKalitaのミルの隣にピッタリの商品です。
マットブラックなのですが表面が少し梨地で質感が良いです。マットと言っても塗装が剥がれてくるラバー系の塗料ではありません。拭き取りもしやすい半光沢です。温度設定を記憶しているため、ボタン一つで設定温度に持っていってくれます。
電源を入れて、左上の温度設定をおすだけで、プリセットされた87度へ
そこからプラスマイナスボタンで微調整も可能です。
接点の構造が独自で瞬間にお湯がわきます。
コーヒー1杯だったら デロンギのいつも使ってるポットの半分ぐらいの時間でしょうか? 瞬間に設定温度にいってくれます。
YAMAZEN YKG-C800まとめ
●1度単位で温度調整ができる
●設定温度を記憶してくれる
●瞬間に沸く
●丈夫で手入れが簡単
●安定して注げる+注ぎやすい
●価格がリーズナブル
●60分の保温機能がついている
計量
コーヒー豆のを計量するための量りも新調しました。
これの素晴らしいところは
このようにカップをのせてスイッチを入れるとそこがゼロになります。
1/10グラムまで計測してくれるのでかなり正確。
左のスイッチはストップウォッチなので計測することで、ベストな蒸らし時間、抽出時間を安定させることができます。
コーヒー通のラジコン仲間に教えてもらった素晴らしいスケールです。コーヒーメーカーが出しているやつよりこっちのほうがいいと。
ボタンのクリック感が気持ちいいです。
amazon でもaliexpressでも購入可能です。 3kg用と5kg用 2種類あるのですが、3kgで十分と思い3kg用にしました。
ドリッパー
カリタ ウェーブドリッパー も迷ったのですが、いつでもどこでも手に入るこの2商品を使い分けてみようかと思います。
左はHarioのv60透過ドリッパー、右はKalitaのカリタ式3つ穴
一見見た目は同じですが、穴の構造が全く違い、ドリッパーへのお湯の滞留時間が異なってきます。
87度の温度設定と、自分の注ぐスピードでは、左のHarioのほうが好きな味になります。この2つで入れるとそれぞれ味が変わってきます。
豆の挽き方、水温、自分の注ぐスピード、蒸らしの時間、ドリッパーの種類….非確定要素が多々ある中で、自分が美味しいと感じるコーヒーのポイントを探す旅が始まりました。
豆から挽ける全自動コーヒーメーカーと比べてどうなのか?
一見なんだかややこしそうな感じになってますが、正直全自動の無印良品の豆から挽けるコーヒーメーカーと比べてそこまで手間が増えてないです。
なので案外思っていたより気軽でした。
豆の重さを量るまでしなければ、単純にコーヒー豆のスプーン一人分をすくってコーヒーミルに投入し ドリッパーに豆を移し、お湯をかけるだけ。 ドリッパーで注ぐとコーヒーは直接カップに入っているのでそれで終わり。
無印良品の場合はガラスのビーカーに一旦入るため、それからコップに移す手間が必要です。夏は問題ないのですが、冬は87度で抽出しているため、コップが冷えているとすぐに温度を取られてしまいます。
なので全自動と比べてあまり手間が増えたと感じませんでした。
無印良品の商品もお湯の注ぎ方が独自なので、それが美味しくさせている要因と思われがちなんですが、色々実験してみた結果やっぱりお湯の温度が重要で、87度で注げば ある程度ドリッパーの水の落ちる速度で同じような味が再現できます。
全自動から変更して、あのとき感動した味が自分で注いで味わえるのだろうかと?一番不安だったのですが、山善のYKG-C800のおかげであっさり再現できました。
92度だとマイルドさが消えるのですが、87度付近だといい感じになってきます。 もちろん豆や、グラインドの粒度によって変わってくるのですが、温度コントロールさえできるポッドがあればそのへんは心配いらないです。
今後の課題
さてここからは自分の美味しいと思う味を自分で抽出する、つまり無印のコーヒーメーカー作ってもらった基準をいかに超えていくかの作業なのですが、水の注ぐ流量をコントロールしたり、どのへんで蒸らし出すかなど実験していくと、すぐに全自動の味を超えだしました。
豆の粒度と水の温度は87度に固定して、流量と蒸らしだけコントロールして味の変化を見ていく作業です。 その次は粒度を変更してまた実験しての繰り返しになるのですが、すごく面白いです。
特に今回購入した製品はミルはなかなか高いですが、他の商品はそこまで高くありません。
本来ならミルもあんなに高いのはいらない。
なのでいつも適当なポットで沸騰させたお湯でドリップされている方は、一度温度コントロールできるポット、もしくは水温計だけ買って87度付近で入れてみてください。
きっとあれ?いつもよりうまい と思っていただけると思います。
人それぞれ好きな味は違うため、温度を変えて好きな味を探す楽しみも増えますし、一気にコーヒーの世界が広がりそうです。
あとがき
さて、これからコーヒーとの向き合い方を書いてみたわけですが、初心者の私の現時点の気分なので、珈琲通の方は聞き流してください。 やっとスタート地点にたったばかりです。
美味しいコーヒーを自分でも入れれるようになると、ますますコーヒー沼にハマりそうなのですが、この沼は他の沼と比べてそんなにお金がかかりません。 もちろん豆とかにこだわりだすと大変なことになるのですが、デイリーでコーヒーを淹れることはドリッパーやミルなど格安でも手に入りますし、毎朝が楽しくなります。
豆からより、粉から派の方でも、温度コントロールできるポットを買うだけで味が全く変わります。 ドリッパーの性能差よりも確実に大きいと思います。 Kalitaの高いミルを買っても注ぐお湯の温度をコントロールできていないと、意味がないと思います。なので一つポットもしくは水温計は揃えてみては如何でしょうか?
こんなことを気づかせてくれた、豆から挽ける全自動のコーヒーメーカーには感謝しかなく、あの時期があったからこそ、湯の温度の重要性に気づけたわけで、全く無頓着に沸騰したお湯をコーヒーに注いでいるなら、注ぐお湯の温度や注ぎ方にもこだわった、全自動のほうがうまいと思うのです。
美味しいコーヒーと、美味しい食パンと、おいしい目玉焼きがあれば朝の幸せ感はかなり増すため、今回のコーヒー道具も壊れるまで使い続ける予定です。
ダラダラと書いてきましたが、今の気分をまとめて見ました。
長々とお付き合いありがとうございました。
YAMAZEN YKG-C800(B)posted with カエレバ