低学年の小学生をお持ちのお父様方 お疲れ様です。
とうとう夏休みも終わりかけ、とうとうあれの提出の時期が迫ってまいりました。
そう自由研究!!!
来年は次男も小学生、自由研究が二つあるとなると一体どうなることでしょうか?
小学校からのリクエストは作っただけの提出はNGです。
さあ困りました。
小3息子のリクエストは ハンドスピナー
作りたい!!
「わかった。」
「わかったから….」
ただハンドスピナー
簡単そうで意外に難しい。
まず一回め自分でやらそうとベアリングだけ用意して
作らせて見ました。
まあーそーなるわな….
スチレンボードをカッターや電熱線で切り、ベアリングを入れて
なんとなくハンドスピナーです。
こんなのを5-6個 頑張って作っていました。
グルーガンでオモリをつけても強度がなくすぐ落ちる…
当たり前ですが軽い素材なのであまり回りません。
小学校三年生で扱える素材としてはこのようなスチレンボードか
木なのですが、木をこの精度で切るのは大人でも難しい….
ハンドスピナーは重たい素材の方がよく回ります。なので小3の制作スキルには材料加工が少し難しいのであります。
実際に作ろうとすると、ベアリング、穴あけ、 さらに欲を言うとフレームは3Dプリンターなんかあったら最高ですがこれまたハードルが高い。
木で作るにもベアリングを入れるための穴あけが必要ですし、全てにバランスが取れていないとうまく回りません。
子供が加工できる金属といえば体温で溶けるガリウムぐらいしかありません。
学校からのテーマは工作ではなく研究です。
なので、息子くんが作れる感じで、研究もでき、研究結果から答えを導ける教材を
作れないかと考えて見ました。
ハンドスピナーにまつわる物理現象をワンタッチでトライアンドエラーができ、
それを研究して 最適解を見つけ出す。
そんなものが考えられれば最高です。
ただ3年生なので筋道がまだ立てれません。
なので指導教官のような立場です。
いきなり研究しろ! と言っても無理な話、
今回の課題を通して研究とは何か?の入り口に立ってもらえればと思います。
まず目次を考えてもらいました。 (まあ一緒に考えたわけですが…)
1. ハンドスピナーの歴史
2. ベアリングってなに?
3. ハンドスピナーの失敗例
4. ハンドスピナーの研究
5. 研究を元に一番長く回るものを作る
1.2 に関しては googleからのリサーチです。
ローマ字入力を練習させているため この辺リサーチしてもらいました。
googleでの検索方法の教育です。
サーチエンジンからどのような情報を抽出するのかそんな感じ….
こんな感じで1と2はまとめれました。
次問題の4
ハンドスピナーの基礎研究です。
ゴールは長く回るハンドスピナーを作ることなのですが、
それに向けて研究が必要です。
ただの工作ではなく研究です。
ハンドスピナーの研究用の教材をどう作るかです。
amazonで小さなベアリングと大きなベアリングを調達しました。
それに対してナットを接着することにしました。
今回は工作よりも物理現象の研究です。
エポキシ樹脂を使ってこんな風にベアリングにナットを接着してもらいました。
ナットとナットの間を橋をかけるようにエポキシ樹脂で補強です。
接着ぐらいなら小3でも可能です。
これが教材のベースになります。
ベアリングは回転が良くなるように パーツクリーナーで脱脂してあります。
(ベアリングはグリスや556などより油を抜くことで回転するようになります。)
このベアリングナットにねじ込めるオモリと回転するベースを作ってもらいました。
回転するベースはIKEAの家具を作った時にあった何かのベースと
vespaのボルトです。
これがなんちゃって基礎研究のベースキットです。
これによって
小さなベアリングの方がよく回るのか?
大きなベアリングの方がよく回るのか?
オモリはどれぐらいつけた方が良いのか?
などハンドスピナーを物理的に捉えることができます。
小さなベアリング + 4本 オモリ
大きなベアリング + 4本 オモリ
この2タイプの3回回転させた時の平均時間を計れば
大きいベアリング、小さいベアリング どちらが長い時間の回転に適しているか?
ベアリングサイズと回転時間の研究
ができます。
(ベアリングのメーカー違いや、ナットの数色々要因はありますが、研究の道筋としてはなんとなく成立してる。)
8本オモリを挿せば
オモリの数と回転時間の研究ができます。
更に外側にオモリを追加
外側にオモリがプラスされると回転時間にどのような影響が出るか実験することができます。
間のナットを移動させるか?ネジを締めこむかで
オモリと距離の関係を研究できます
この教材を使って
ハンドスピナーの持つ回転時間に対する要素を
理解することができます。
肝心のこのオモリ部分なのですが… これ
ホームセンターに売ってる
ボルトのサイズを変更する接ぎ手です。 ネジサイズ変換アダプター
というやつで うちでは4mm ネジを5mmネジに変えるものを使いました。
なのでベアリング側についているナットは4mm この変換アダプターに挿し込むボルトは5mmになります。外側が重たくなるのでこれまた理にかなっているかと..
この基礎実験を元にハンドスピナーの特製の傾向を出してもらいました。
するとどのようなハンドスピナーが長時間回るのか傾向が出てきます。
ホームセンターに売ってるネジ売り場が
まるでハンドスピナーカスタムワンダーランドです。
ここからが実験結果を元に生み出した
ニュータイプです。
先ほどの実験結果を元に、傾向が出てきました。
これも実験結果としてまとめてもらったんですが….
その結果を見ながら長男的に最長時間記録に挑戦です。
目次で言うところの5です。
現在も試行錯誤中なのですが、途中経過の感じがこれ。
大きいベアリングの場合
ビッグサンダー エイト ビー玉カスタム
という感じでしょうか?
突っ込みどころ満載ですが、一番外にビー玉を持ってきたことは素晴らしいと思います。 (ビー玉アイディアはyoutubeで検索してきたみたいです。→かっちゃんさん)
2液性のエポキシ樹脂の使い方を教えたのでビー玉でもくっつけれます。
グルーガンや瞬間接着剤だとちょっと弱い。
小さいベアリングの場合
クロス フォー ビー玉 カスタム
小さなベアリング、大きなベアリング、どのようなカスタムが
最長回転時間記録を生み出したのかは長男の研究発表になるのですが、
見ていて本当に面白いです。
パーツを取り出して見ました。
なるほど…
父的にはもう少し右側に重たいものを持ってきたい感じですが、なかなか考えてます。
間に謎のスプリングワッシャーが入っていたり….
蝶ナットが入っているので向きによって空気抵抗関係あるんじゃないか?と思ったり、
これはこれで面白い。
多分ホームセンターに行ってもう少し長いボルトをつけたり オモリを調整すれば
更に長時間回転のハンドスピナーが制作できるでしょう。
もうここまでくると手の中に収まらないのでハンドスピナーですらないですが….
ホームセンターに行くのが楽しくなります。
あと派生物としてこんな指輪タイプもできました。
この教材 Maker Faire とかで
やれば子供達に受けるんじゃないかと思ってます。
材料はネジとベアリングだけ。
ナットとベアリングへの接着は少しネックですが…
今回自由研究を手伝って見て
ハンドスピナーって教材にぴったりです。ベアリングの勉強できるし、
高学年になれば精度の高い工作もできるようになる。
3Dプリンターを買えば パソコンでのモデリングから出力まで勉強できるようになります。
来年はどんな研究したいのか全く不明ですが、
ストーリーの組み立てから全部自分でできるようになってるといいなーと
思います。
父としてはできるだけ手伝わない….
これが一番難しい…..
ただ今回の
ハンドスピナーの研究楽しんでやってます。 ものすごく面白いみたい。
ものづくりも良いですが、ゴールに対してのアプローチや組み立て方、
ちょっとは身になってるといいなーと思います。
何かの参考になればと書かせていただきました。
追記)
この自由研究校長先生に選ばれたみたいです。よかった。
何かの小さな自信につながればと思います。
最後に揃えるもの 記載しておきます。
ホームセンターでベアリングだけは割高になるため、
amazonで買いました。
大きい方は左
小さい方は右です。 (R188 10個入り)
右はR188というセラミックボールなので本当は左もセラミックボールで揃えなければ実験としては不正確になるのですが、その辺はお愛嬌で…
あとはホームセンターで調達です。
● 4mmのナット (ベアリングに接着用 大小ベアリング両方とも4mmナットです)
● ネジサイズ変換アダプター 8本 (これが少し高かった)
● 5mmのボルト 長さ違い (外側のオモリに使います)
● 脱脂用のパーツクリーナー
● その他重りになるものです。
あと忘れてはいけないのがエポキシ接着剤
これがないと話になりません。
100均で買えたのですが、すっかりなくなってしまいました。
使い方はこちらに書いています。
100円均一で買えるもっとも強力な接着剤。 – talblo 良いもの+ひとりごと