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家電・オーディオ・カメラ

【感動モノクローム】今更ですが Leica M8 使ってみました。

今日はカメラの話。

EOS6Dを買ってから、フルサイズに満足し、すっかりカメラの探求から遠のいていたのですが、やっぱりきっかけはまた子供。

カメラ熱がふつふつと再発してきました。 でもすでにフルサイズを使っているためそれ以上はそんなにも望めません。ハッセルブラッドや大判デジタルカメラの領域になってしまいます。そんなのはもちろん普段の生活に必要ない。

ただ一つ気になるカメラが在りました。

横で見ていたレンジファインダー… そうLeica。

お高く止まっていて 手にしようとすると  新製品が発売され更にお高くとまりなおすカメラ

それがライカです。レンジファインダーというとなに?と思われる方もいらっしゃるので説明すると、

一眼レフではなくファインダーが左側についています。

一眼レフは見たままですが、左のファインダーから覗いた景色の一部が切り取られるカメラと言う感じ。

今の新しいモデルを買おうとするとレンズ含めて150万近く必要です。

カメラと言うより自動車を買う感覚。

コンパクトデジカメのLeicaは2-3台使ってきたのですが、肝心のレンジファインダーMシリーズは持ったことがありませんでした。

我が家には昔LEICAのM3でとってもらった写真がずっと残っていて、やっぱりすごく良い。解像度が高いとかそういうものではなく写真として残しておきたい写真なんです。

第3児が生まれたのでLEICAで撮ってみようかなーと….

ただそう簡単にはLEICA、手を出せません。手が出せる範囲はもちろん中古のM8ぐらい

デジタルカメラはどんどん良くなるため、古いものは価値がなくなっています。当たり前ですが、フィルムと違ってセンサーの進化は目まぐるしい。

2006年に発売されたM8をなんで今かうのかと…..

でもLeicaは使ってみたい。

そんなマグマのようなLeicaを使ってみたいという気持ちがふつふつと溜まっていたのですが、

まんまと海外のおっさんが作ったyoutubeにひっかかってしまいました。


5 Reasons to Buy a Leica M8 in 2018

あかん….

こんな動画….

少し話は変わりますが、

リチャード・アヴェドンのプリント指示を見た時 悟ったのですが、

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露光時間を指示する前の写真の状態で最終の仕上がりの答えが見えていないと

こんな的確な指示できないわけです。

この状態の人は道具にはこだわらなくてもいい NikonでもCanonでも写ルンですでもよい。 どんな機材で撮影してもアヴェドンの写真になる。 今ならレタッチャー、昔なら現像する人に指示ができれば仕上がるわけです。

最終のイメージを持っている人は機材にこだわらない。

楽器でも言えることなんじゃないでしょうか?

答えを持っていない側の人間

私みたいな凡人は、道具に頼ろうとする。

そんな人がLeicaの写真をみたら、カメラさえ変えればなんかそれっぽい写真になるんじゃないの?という淡い期待を描きながら、少しでもその人達に近づきたいと思いを馳せるのであります。

そんなカメラがLeicaです。

中古のM8をゲットしたのは良いものの

問題はレンズ。

これが手が出ない。leica純正を選ぼうとすると中古でも15万オーバーはあたりまえです。

まだどのような世界がまっているかわからないままその金額は出せません。

mook本を買ってみました。f:id:talbotbuy:20180501150728j:plainこの本はとても素晴らしく、現行レンズやオールドレンズのことも触れられています。どのような感じになるかボケ感も含めて購入前にわかるようになっています。

ライカM8/M8.2 WORLD (日本カメラMOOK)

明るいレンズが欲しかったのですが、leicaは高い

この本の中の撮り比べで、LeicaのズミルックスのF1.4  35mmと比較しても健闘しているレンズ、

これいいんじゃないの?

と思ったレンズがありました。

フォクトレンダーの35mm F1.4です。

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オールドレンズの設計なんですが現代レンズの解像度をあわせ持つ不思議なモデル。LeicaのF1.4 ズミルックスが定価50万ぐらいなので1/10です。

オールドレンズの淡すぎる感じが好きでない私にはまさにピッタリ。同じF1.4の明るさ。

シングルコート(S.C.)とマルチコート(M.C.)があるんですが、シングルコートにしました。逆光のフレアなどが嫌な方はマルチコートのほうがいいかもですが、色味は殆ど変わりません。たった200gの大口径F1.4。 mapcameraさんで買ったのですが、売れ行きは半々だそうです。

こんなレンズがあるのが、レンジファインダーカメラの素晴らしいところ。

一眼レフのようにボディーにミラーがないためレンズ設計の自由度が高く シャッターギリギリまでレンズを伸ばせ、小さくて良いレンズが多いのがレンジファインダーの特徴です。その恩恵を受けないわけはありません。

一眼には付けれませんがMマウントアダプターがつけれるミラーレス、マイクロフォーサーズ等取付可能です。 もちろんマニュアルフォーカス。

ピントは手動で合わせます。レンズフードがかっこいいので それもセットで買ってきました。

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フィルムライカの場合 レンズと フィルムで画質、色味が決まります。ボディーはシャッターを切るだけ。

昔M3で撮ってもらった写真はレンズとフィルムが良かったことになります。

ただデジタルライカの場合 フィルムにあたるセンサーにleica味付けがなされています。

レンズとフィルムに変わるセンサーが合わさっての色味、画質になります。

なのでサードパーティーのレンズでもライカの感じが半分はつかめるかもとおもって選びました。

撮影方法はこんな感じ。

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シャッタースピードのダイヤルにAという赤文字があるのですが、そこに合わせます。

この設定で基本的に絞りを決め シャッタースピードはオートです。

これはいつもcanonのAv 絞り優先モードで撮っていた私にはまさにピッタリ

leicaは基本的に絞り優先モードがデフォルトです。

絵の被写界深度を想像して それを優先し、 シャッタースピードはオート。

まさに絵作りのためのカメラです。

右のシングルシャッターのsのがスイッチオンになります。

Cが連射 そのとなりがセルフタイマーです。

あとは自分でピントを合わせます。

ピント合わせはレンズのダイヤルを回す。 このレンズにはピント合わせ用の突起が裏に伸びています。

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マニュアルでピントを合わす過程が楽しい。

アナログでレコードでDJをしている感覚です。

シャッターを押す間に考えることがそのまま絵になるような不思議な感覚。

インターフェイス

流石にモニターの解像度は今のカメラと比べると劣っていますが、ものすごく使いやすい。直感で操作できます。

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menuで呼び出し、上下左右キーで選択 左下のSETで決定です。これだけ。

物凄くシンプルです。

電池とSDカードはこんな感じ

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裏蓋開けるとSDカードと電池スペースが出てきます。 ファームウェアのアップデートで 32GBのSDカードも使えるようになりました。 ただ枚数が撮れすぎるため表示はいつも999になります。

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電池ゲージもあり、だいたいバッテリーで一つで250枚ぐらいは撮影できるかと思います。今のカメラに比べてかなり少ない数字ですが….

なのでサードパーティーのバッテリーを購入し使ってます。

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安価で購入できるのですが、サイズが1mmほどちがうので、少しプラスチック部分を削ると入れやすくなります。

M8 互換バッテリー

このバッテリーは注意が必要でまず削らないと入らないのと、何回か充電すると充電できなくなります。その場合はミニ4駆のモーターなどをプラスマイナスにつなぎ完全放電させましょう。すると次から充電できるようになります。

旅先で必要な充電器も安価で手に入ります。

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左純正と比べると 大きさかなり違います。

バッテリーチャージャー

モニター

これが全く写真のピントを確認できるレベルではないです。ピントがあってるか確認するには拡大が必要。

例えばこんな感じ。(白黒モードで撮影)

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撮影後ダイヤルを回し 拡大

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あー合ってるという感じです。

この拡大に1秒づつぐらいかかります。なので今のカメラのサクサクインターフェイスになれている方は少し遅く感じるかもです。

ただピントはファインダーから覗き画像が2重になるのを1重に重ねる作業でピントが合うためモニターでピントが合ってるか確認することはないと思います。

ファインダー

これは一眼レフと全く違うところで、写るものではなくファインダーからのぞいて見える世界はすべて表示され、レンズによって切り取られるであろうフレームが表示されます。ファインダーから見える世界の一部が切り取られるわけです。

なので一眼レフのような完璧な構図、がそのまま切り取られるわけでなく、取りたいものの余白が切り取られます。 もしかしたら、レンジファインダーカメラの独特な空気感は余白から生まれているのかもしれません。

さて……

いつもフルサイズの6Dで撮影してる人が2018年 Leica M8 どんな思いを抱くのでしょうか?

楽しみです。

 使ってみました。

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Leica M8 +  voigtlander NOKTON 35 F1.4   ( iso 160    1/750   f1.4) フィルターなし

午後のライトなのでさらに赤っぽく傾いていますが…

35mmで最短焦点距離の70cmで撮影するとこんな感じの被写界深度になります。

すぐ後ろの木のオブジェクトもボケだしてます。 35mmでこのボケ感はf1.4のちからです。

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35mmなので F1.4でないとこのような至近距離からの綺麗なボケはでにくいです。

使ってみた感想は、カラー写真に関しては決まると怖いぐらい良い絵が上がるが

なかなか決まらない….  これは私の使い方が悪いかもしれないのですが、6Dのフルサイズを見慣れているせいか、感動する写真は数枚に1枚な感じです。

なるほどこれは慣れるまでコンスタントに良いものを上げにくいな−と思いました。

これが正直な感想。

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赤被りするので皆さんフィルターをつけて使用されているみたいですが、確かにM8独特の目の網膜が喜ぶカラーを出してくるのは事実です。CMOSではなくCCDの絵なので今でも、感動される方は多数いらっしゃると思いますが、

カラー写真だけ言えば、M8の中古価格を出すなら他にいいものがあります。

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もちろんleica純正のレンズを使っていないので、本当の意味でのleicaではないのかもしれませんが…..

フルサイズになれていると、光量が足りない時に発生するCCDの粒子感が気になりました。

もちろんこのカメラは運動会などには使えません。

動き回る子供にも非常に弱い。 不可能に近い。 手でピントを合わせないといけないので…..

なるほどこれがLeica M8か….

ただ問題はモノクローム…….

このカメラにしか撮れない空気感があります。

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Leica M8 + voigtlander NOKTON 35F1.4

なんでもない日常が映画みたいになります。

6Dでも撮影後補正してやればこのような感じに持っていくことは可能です。

ただ6Dの白黒(モノクローム)モードで撮影すると、少しコントラストが強くなる。

白と黒の中間のグレーがが程よく上がってくるこんな柔らかい感じになりません。

これはLEICAマジックです。

急に叙情的になります。

なんなんでしょうか?

カラーモードではいい!と思う写真が10枚に1枚ぐらいなのに対してモノクロでは全部いい…..

日進月歩の世界で、今から12年前の2006年のデジタルカメラなのに、今なお中古市場でもある程度のお値段で取引されている理由がわかりました。

LEICA M8のモノクロームは今でも最高です。

あとこのレンズ voigtlander NOKTON 35mm  F1.4

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F1.4   35mmでも良いボケの写真が取れ、絞るとかっちりくる…F1.4だと後ろの木のオブジェがボケています。

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F2.8ぐらいだと 木の上のオブジェ全てにピントが合ってきます。

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最短焦点距離 70cmでこのような感じです。

オールドレンズのいい特性を残しながら、写りは解像度の高い現代レンズ。ライカのレンズと比べると極端にお安いですが、最高でした。 私のような低予算でLeicaを楽しむとしたらこれ一本で良いかと思います。

F1.4の世界は明るい場所では1/8000のシャッタースピードが必要なので M8.2よりM8のほうがいいかもです。白黒ならM8の赤被りも関係ない。特にモノクロームでのスキントーンが美しいので、人物のポートレート等最高にきまります。

このレンズはほんとにいいです。

ミラーレスカメラ買ってMマウントアダプターとこれつけたいぐらいです。

シングルコーディング

Voigtlander 単焦点広角レンズ NOKTON classic 35mm F1.4 SC

マルチコーディング

VoightLander 単焦点レンズ NOKTON classic 35mm F1.4 MC

ボディーは是非楽天やヤフオクで程度の良い中古探してみてください。

高額商品のためヤフオクでは返品でトラブル可能性があるため、専門店での購入お勧めします。中古を買うならLeica専門のコーナーもあるマップカメラさんおすすめです。

マップカメラ楽天市場店

 ヤフオクより1-2万高くても返品時に出品者が出品手数料を抜いた金額のみ対応の場合もあるので、安心です。

今回のM8はモノクロームが大好きになってしまったのでしばらく使ってみます。

デジタルヴィンテージといいますか….

LeicaのM8は2018年の今でも確かに輝きは失っていませんでした。

もちろん現行のフルサイズセンサーのLeicaが購入できる方はそっちのほうが良いに決まってるのですが、モノクロ限定にすればM8は良い選択肢の一つだと思います。

なので白黒限定でこのカメラ使っていこうかと。

日本のカメラでこの叙情的なトーンが出せるモデルを探す旅が始まりそうです。6Dは撮って出しでは及びませんでした。M8はAPS-Cサイズです。なので高級機ではなくていいので、この辺の芸術的なチューニング日本のメーカー出してくれないでしょうか?

アヴェドンの写真のようにライカには答えを持ってる人がチューニングしてるような気がします。

M8を使うことでいろいろ勉強になりました。

カメラって面白い。

長々とありがとうございました。

 追記 panasonicのルミックスに L.モノクロームというモードがあるそうです。

L.はLeicaのL ちょっとこれ….  気になる (変デジ研究所さんブログより)

lab.hendigi.com

菅原一剛さんの写真ワークショップ

「写真がもっと好きになる」 ほぼ日での2013年からの連載なのですが、とても引き込まれます。

写真がもっと好きになる。 – ほぼ日刊イトイ新聞

是非。